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 『雨漏り診断・修理』についての当社取り組みです

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2009年12月13日

発想

「雨漏り」と向き合い、現地確認から原因の確定まで、段階を踏んでいくことは昨日も記した通り。

ここまでは、雨漏りを見つけるための観察力、そして推測力が必要な部分である。

そしてここからは、雨漏りを修理するための発想力が必要となるのです。





今回の工事においては、ベランダ笠木の下地から雨水が侵入していた事が確認できたのだが、これをシーリング(コーキング)打ってというのでは、良くて一時しのぎ、悪ければ改善なしという可能性も・・・・・。

ではどのようにするか?





まずは、既存板金笠木を撤去しているので、笠木を新しく被せるのは間違いない。

今回これ以外に行ったこと、それは外壁側の防水力を確保することである。




こちらの外壁はラスモルタル仕上げであり、今までの雨漏り修理として?行われていた工事の中で、モルタル部分は塗装がされていた。

しかし、モルタルという吸水性の高い素地に対し、下塗りがモルタルに浸透して固めていればよいのだが、表面的に単層弾性という、弾性塗料を塗られているお陰で、言い方は悪いが、砂の上に接着剤の膜を作った程度の状態なのである。

このように弾性塗料を用いた安易な塗装工事により、その後のメンテナンスの障害になることも多いのです。

まあ、これは塗料選択の問題ではなく、施工者の無知が招いた結果なのだが・・・・・。




そこで、外壁側の防水能力の弱さを改善する方法として、板金をすることにしたのです。

外壁には通気防水シートを張ったうえで、下地材木を取り付け、笠木下地は合板を取り付け。

     発想




そして各水切りを取り付け、羽目の板金、笠木の板金を施工していくという手順で施工していくのです。

     発想




この方法が全ての雨漏り修理に当てはまるわけではないが、それぞれの下地状況に応じて、塗装・防水・板金などの良いところを組み合わせていくことが大切なこと。

それが発想力という事になるのです。

このような方法を理解している人から見れば、「そんなの当たり前じゃないか」と思われるだろうが、それが判らないからこそ、むやみやたらに弾性塗料を塗られた現場があったり、無謀な防水を施されていたり、いたるところにシリコンシーリング(コーキング)が打ちまくられていくという事を目にするのです。

ただし、板金においてもしかり、今回撤去した笠木など、脳天から釘を打っていたり、余分なところに切り込みが入り、そこをシリコンで誤魔化していたり、さらには、重なり部分は切りっ放しだし・・・・・。

どんな工事においても、基礎・基本を十分理解し、その応用をしていかなければ、どんな工事も役には立たないのです。




ちょっと話が脱線してしまったが、今回の工事はこれにて完了です。



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