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2008年11月05日

汚染防止

現在塗り替え中のお宅は、外壁に窯業サイディングを張ってある。

その事に特別な事も無いのだが、なぜだか目地部分に黒ずみが発生しているのである。

     汚染防止






このような外壁の目地は、10年以上経過していると、殆どの建物で打ち替えが必要なぐらい、痩せ・剥離・風化が目立つものなのだが、今回の建物の場合、新築時に塗られた塗装が比較的厚みのあるものであった事もあり、以外に大丈夫な箇所が多いのである。

もちろん、現在築8年である事を考えたらという話で、まったくもって問題が無いという事はありえないので、紫外線のアタリが厳しいところや、外壁の負担が大きな箇所は、すべて打ち替えている。






しかし、あまりに状態が良い箇所は、何箇所か表面の塗膜を切開しても、おかしなところが無いので、検討の結果、今回はそのままにすることとしたのです。

ただし、ここでネックとなるのが、最初の写真で判る黒ずみ部分。

これは「ブリード」と言って、外壁の目地に使用されているシーリング(コーキング)自体に含まれる「可塑剤」という化学物質と、塗料とが化学反応をおこし、シーリング部分と接触している塗装膜が、汚染・軟化をしてしまうという現象。






だが、このような現象については、ずいぶん前から材料メーカーや資材メーカー、そしてハウスメーカーでは認識が進み、こちらの建物を建てた頃には、このような問題はずいぶんと対応策がとられていたのでは無いかと思うのだが・・・・・。

となると、塗装されている材料との相性について問題があったのでは無いかという予測が出来るのです。

そこまで予測をしたところで、この対応をしなければ先は進めない。






そこで、「ブリード汚染防止用プライマー」なるものが登場するのだが、それこそ、過去いくつもの製品を試したのだが、どれもイマイチの製品ばかりで、特にウレタン系のもには、ずいぶんと痛い目に合わされたもの・・・。

なので、現在は2液型エポキシ系の製品である「シープラ」に落ち着いている。

     汚染防止





ただネックなのはこの価格であり、単純にウレタン系と比較すれば4~5倍はするだろうし、他のエポキシ系と比較しても、2倍以上の価格である。

しかしながら、この製品と同等性能のものが無以上、価格で採用を判断できるものではない。

それに、建物1件に、プラス数万円の材料費の上乗せ、先々を考えると、そこをケチっても、何も良い事は無いのである・・・・・。



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Posted by くぼた at 22:55 │塗料
この記事へのコメント
シープラの値段には本当に悩まされますね(笑)

正直、可能な限り使いたくない材料ではありますが
使わざるを得ない現場が多いです(涙)


最近は雨漏りの仕事をしているとどうしても物事に対して先入観が
働くようになってきました。

例えば、汚れ防止のコート材はどのくらいもつのか?
果たして本当に汚れを防止してくれるのか?
美観は個人の主観であり、基準はどうなんだろ?
メーカーがうたっていることは本当なのか?
色々なことに悩んだ結果、自分で検証するしかないかなぁ?
などと危ない発想をするようになってきました(恐らくくぼたさんの影響)

全てを調べることは不可能でも、気になる事は解消したいと
思うこの頃です(笑)
Posted by 噂のW at 2008年11月09日 17:21
噂のW さま

能力的なことを考えても、他に並ぶものがない以上、シープラの価格は仕方がないですね。
私が仕入れている販売店でも、私以外から注文が入ったことは無いと言っていましたし、増粘のことをメーカーに質問した時も、販売量が少なく検証されていないと言っていましたよ(笑)
そういう意味でも、価格は仕方が無いのでしょう。

それと、調べるということは、必ず自分の中のデーターが蓄積されますので、それこそ損は何もありません。
楽しんで、どんどん調べましょう(笑)
Posted by くぼたくぼた at 2008年11月11日 06:53

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