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2009年06月04日

判断の分かれ目

先週から始まった、曳馬町の塗り替え現場。

火・水曜日の2日間で、ALCの目地、サッシの周りなど500m以上を増し打ちしたのです。

ただし、今回は強力な応援を得たので、2日間で終了できたものの、そうでなければ3・4日は掛かったかも・・・・・。





今回のお宅はハウスメーカーの建物なのだが、現場確認の際には、目地に掛かる既存塗膜がものの見事に割れ・剥れという状態で、予想では目地のシーリング(コーキング)も相当痛んでいると思っていたのです。

     判断の分かれ目





なぜならALC版の場合、新築時の目地に使用されるシーリング材は、変性シリコンではなく、ポリウレタンでもなく、アクリルシーリング。

このアクリルシーリングは、紫外線に弱いのは当然なのだが、ヤセが大きいのが特徴であり、さらに薄打ちされている事も多いことから、外壁の防水を左右する部分にも関わらず、非常に弱くなっている事も多いのである。

ところが今回、高圧洗浄によって吹き飛んだのは、風化していた石材調の上塗り材のみ。

ALCの巣穴を目潰しをするための下塗り材が、目地部分のたっぷり乗っていることで、紫外線をしっかり遮断していたのです。

さらに、一部下塗り材の層を剥がしつつ、シーリングの状態を確認すると、思った以上にしっかりとシーリングの厚みがあり、そのヤセも問題がまったく見られないのです。





ここに大きな痛みが確認されれば、ALCの盤面を傷つけてしまうのは承知しつつ、カッターで既存シーリングの切断して、新たにシーリングを充填する打ち替えを考えるのですが、今回は非常に良い状態であったため、すべての目地を増し打ちする事に。

この部分の判断は、増し打ちするシーリングの厚みが確保できるのか?下地が問題ないのか?などによっても判断が分かれるのですが、今回は非常に優良な下地状態であるため、増し打ちとしたのです。

     判断の分かれ目





ちなみにこれらの判断は、自分の中の経験値から導き出すのですが、判断を間違えれば、10年後を見据えた計画は立てられないため、見極めが大切。

その見極めによって、下地の状態だけでなく、物性と言う性質による違いのある製品をどうチョイスするのか? 1成分形なのか2成分形なのかの違いなど、判断の分かれ目は重要な選定ばかりなのです。

そのためにも、理論的な判断と、経験から導き出す判断、どちらもとても重要になるのです。



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