もう一つの防水・・・1

くぼた

2007年11月10日 23:55

雨漏りを修理していると、多くの方から「防水が悪いんですか?」と聞かれることが非常に多くあります。

防水というと、屋上やベランダという認識がまず頭に浮かぶのですが、壁面においても防水という概念があります。

この言葉だと、「えっ?塗装と防水と違うの?」というように感じるかもしれないのですが、厳密に言うと、まったく別のものとなるのです。





まずここで理解してもらいたいのが、一般的に防水というと平面などの防水。

防水とは、ウレタン防水やFRP防水などの塗る防水材、塩ビシートなどの張る防水などが一般的、官公庁などの工事や大型のもになると、アスファルト防水などというものも出てきますが、住宅からマンションなどの一般建築からそこそこの規模の建物では、防水というと前者が一般的です。

これらの防水には、新設が主となる密着工法と、下地に問題や不安がある改修時に用いられる通気緩衝工法(絶縁工法)とがありますが、どちらも防水材自体はあくまで防水材であり、透湿などの機能は存在しないのです。

要するに、箱の内側に防水を施し、水を溜めたとしてもどこからも水が漏れないものを防水と言い、防水層の厚さは1mm以上のものが中心。







これに対し、塗装の分野での防水には、基本的に壁面に施すための防水となるために、水を溜めて防水という概念とは、少し変ってくるのです。

主に大きな違いと言うと、平面か壁面かという言うまでもないものであるのですが、例えば重力の影響を受けない平面と、重力の影響をまともに受ける壁面と比べれば、塗布するものの一度に付けられる厚みは、非常大きな差が生じてくるのです。

また、防水性をうたう塗料にも防水材という呼び名もありますが、一般的には弾性塗材と言う方が多いのです。






この弾性というもの、またさらに種別があり、さらに長くなりますので、続きはまた明日・・・。

関連記事