シーリング(コーキング)は、塗装・防水・雨漏り修理の各工事において、大きな関わりを持つ材料である。
ただし、一概にシーリング(コーキング)と言っても、その用途によって物性の違う材料を使い分けなければならなし、そのほかの注意点も多いので、材料選択に注意が必要な材料なのです。
そして、一般の方々が目にする代表的なものと言えば、「シリコン」シーリング。
このシリコンがむやみやたらに使われてしまうことで、その後の補修に大きな弊害をもたらす場合もある厄介なものなので、このブログのみならず、当社ホームページ上、そして私が参加していたサイトなどなど、様々なところでこの弊害について記しているのです・・・・・。
ちなみにこの「シリコン」シーリングは、ガラス面に最適な材料で、耐紫外線性能などは、変性シリコンやポリサルファイドなどの比ではないぐらい優れている。
また硬化速度に関しても同様で、ノロノロ作業をしていては、表面の皮張りによって、無残な状態になってしまう事も。
さらに、防カビ性能の高い製品も存在するなど、まるでこれに勝るシーリング(コーキング)は存在しないかのようである・・・・・・・・。
そんな優れた面の一方で、「シリコン」シーリングに含まれるシリコンオイルという強烈な油分は、その後のあらゆるものの接着を阻むような、ものすごく厄介なもの。
変性シリコンやポリウレタンなどのシーリング材が付着しないのは当たり前、塗料が付着しないのも当たり前。
そして硬化が済んでいるシーリング自体からも、シリコンオイルが雨水などにより周囲に流出、汚染をしていくのです。
さらにシリコンオイルにはホコリが吸い寄せられるように付着し、真っ黒に汚染を広げていくと言う仕組み。
このような長所・短所を十分に理解してこそ、その材料を使いこなすことができるのです。
そして施工に関して言えば、物性の理解・硬化速度の把握、仕上げ技術など、それらを持っていて初めて役立つものとなるのですから、一言で「コーキング!」とは片付けられないものなのです。
そんな細かなことまで理解して望むシーリング工事では、先日、洗面台横の仕上げシールを行ってきた。
こちらの現場は、新築住宅において設置した洗面化粧台と壁との隙間を埋めたいと言うご要望に応える工事なのだが、仕上げがきれいである事は必須。
そこにプラスして、先々のカビの発生までを考え、さらに説明できることも重要なのです。
↓
↓
簡単なことのように思われるかも知れない、このような仕上げシーリング。
だがどんな工事でも、その工事の根拠があり、それを理解し、技術的にも十分なものがあってこそ成立するものなのです・・・・・。