価格の価値は? ~2~
ぼろぼろに塗料の浮いている霧除け(庇)をどうするか・・・・・・。
まずはケレン作業なんですが、サンドペーパーだけでは到底物足らないので、ワイヤーブラシ、ケレン用のマジックロン、皮スキを用意し、ひたすら削って、こすって、削っての繰り返し・・・・。
しばらく時間を掛けて、弱い部分はなんとなく取れてきました。
そしてそれを見たお客様に
「このように錆止めを入れないばかりか、掃除を怠った結果なんですよ」 と伝えると
「まったく手抜きしやがったな!」 と・・・。
その後は、お決まりの文句となるわけなんですが
「大変だな~、まあ、大体でいいから」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
大抵はこの言葉で片付けられるので、当然、当時の施工に文句をいう事も無いし、この後には無関心な状態に戻るのです。
その「大体で」「適当に」が、このような結果になるのですが、やはり関心をもたれないお客様にとっては、皆さん同じような感覚なのでしょうね・・・・・。
今回、ケレン終了後、さらに高圧洗浄で弱った塗膜を吹き飛ばす事に。
洗浄に掛ける圧力は、通常でも1cm角におよそ150kg。
さらに、通常の均一な水の放出ではなく、洗浄ノズル先端に取り付ける、トルネードノズルというフィンが回転し、水を玉のように細切れに放出し、通常よりも数倍の力を掛けるようにして洗うのです。
これで完全とは行きませんが、弱い、取れそうな塗膜は、殆ど落ちたはず。
しかしこれで終了ではなく、洗浄した水分が完全に乾いたことを確認したのち、またまたマジックロンによるケレン作業。
このように、工程を何度も繰り返すことにより、塗装後、5年後、10年後、という先を見越した仕様を組むのす。
この時間をお金に換算すると、莫大な金額になることは明らかですが。
その場だけで終了するほうが手間も少ないし、何より楽なこと。
しかし、同じ様な現象を繰り返すのか?どうか?
そんな仕事の価格の価値を、お客様はどう思っているのか・・・・・・・・。
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